広瀬川歩記116

頑張れ!

水鳥は、一体に小鳥に比べてかわいらしさに欠ける。だから嫌いだという人もいる。確かにそう言われてみれば水鳥の目つきは恐いかもしれない。

だが水鳥から言わせれば、俺たちは人間に好かれたくて生きているわけではない。その点は小鳥だって同じだ。飼われる小鳥は、別に人間に褒められたくて美しい声を上げてきたわけではない。それを可愛いだの、かわいらしさに欠けるだの、思い上がりも甚だしい。だからウィズコロナだなんて言ってウィルスに立ち向かおうとしないのだ。天敵だろう。真っ正面から戦えばいいじゃないか。

 

鳥の独り言が長すぎた。

 

今日散歩していたら、カワアイサの意外な一面を見てしまった。

カワアイサは可愛くない。他の鳥のおこぼれに預かろうとする根性が最もイヤだ。1羽のオスが数羽のメスを引き連れている様子も気にくわない。ちょっとうらやましいのかもしれない。

だがそのアイサが今日、こんな姿を見せた。

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黒と白がオスである。茶色と灰色がメスである。

オスは横たわるメスの回りをもう何度も回っている。メスはぐったりしたままだ。

 

ついに見捨てる時が来たのかと思ったら、次の瞬間、オスは再びメスに近寄り、それから改めてメスの回りを回り始めた。

深い愛情を感じてしまい、私も立ち去りにくくなった。