広瀬川歩記40
納言は”夜”ですと
昨夜もひょっとして花火が上がるかと期待したけれどダメでした。そのかわりに月がチラチラ。
清少納言さんは、夏は夜が最高ですとおっしゃて、満月は言うに及ばず、闇夜の蛍さらに雨なども「をかし」と言い残されましたが、どうでしょう?
「冬は早朝(つとめて)」と言われたら返す言葉もありませんが、私は夏に関しても「夏はつとめて」派で「夜」派ではありません。特に千年前と違い、昨今、夜の三密は「あなおそろし」
思い惑わせるほどの霧でもなく、向こうからひた走る若者の足音が近づいてくるのは、むしろ「いとおかし」でございます。
6時に近づけば、陽は波を金色に染めはじめ、そしてさらに1時間。
堤防に座って太陽を迎える。何か高原を歩いているような。
時計は7時に向かいます。
陽は昇り、もう、一面の緑です。
まるで時計より早く動けるかのように、太陽は勢いづき暑ささえもたらします。
梅雨は明けたのかな? さあ、散歩に出かけよう。