広瀬川歩記125
ウーン、仕方ないこと?
広瀬川は澱橋の下流が大きく右手にカーブしていく。大雨が降ると曲がり口の絶壁は削られ、抉られて崩壊することもたびたびあったと聞く。だから、現在崖下には一応の崩れ防止は施されているが、今回、川の真ん中にある中州を浚渫して流れを緩やかにしようとショベルカーを2,3台投入した。
写真の奥に見える薄茶色の島をなくす工事である。
崖上には人家がある。もしかしたら大雨のたびに生きた心地がしなかっただろう。心細い限りだろう。
そうしたことを考えると、この工事で少しでも水勢がそがれるのは大変良いことだと思う。
ところがこの中州や周辺の草地は、鳥たちの絶好の安住地なのである。人が来ない、ネコが来ない。
キジは護岸工事によっていなくなってしまったが、川好きの鳥たちはここが大好きで、様々な鳥を見かける。
萱の間を抜けて飛ぶ小鳥は、写真に撮れなくても、水鳥の生態はよく分かる。
キンクロハジロばかりではない。ホシハジロだって見かける。ホオジロガモも1度見たことがある。
人間生活の安心や安全が、他の生物のそれを脅かすものならば、それは人類の思い上がりであり、暴虐とさえいえるだろう。地球上のありとあらゆるものに対し畏敬の念をもってきた日本人としても、すごくカッコ悪い行動だといえそうだ。