広瀬川歩記72

トビ・とんび・鳶

空が高く、青さを増すようような季節は、トビが悠然として見える。

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啼きもせず

まるで空の王者であるかのように、大地を見下ろす。

 

ところが、そのとんびをからかうヤツがいる。

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なぜだ?

見ていると、だいたいカラスに閉口して先にその場を離れようとするのはトンビだし、そもそもオチョッカイをかけるのもカラス。トンビの負け。

トンビは生き餌もロクに獲らないし、唯むだに空をぐるぐる回るだけ?

 

ところがこの鳶、ヒトに突っかかってくることがある。

実際襲われたことがあるが、その理由はよく分からない。強いて言えば、子育て中かなにかの折に、知らずにレンズを向けたというようなことだったのか。

3年前の5月下旬のことである。川辺を歩いていた私は、突然後頭部にショックを受けた。音は全く聞こえなかったから振り返りもしなかったが、すぐ上を通過するものを見て、鳶であることを確認した。

驚いたことに鳶は反転すると真っ正面から第二次、第三次襲撃をかけてきた。私はフラッシュを立て、目くらましで攻撃をかわそうとしたが、彼は3度まで攻撃を止めようとはしなかった。

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沈黙の突撃

迫力があり、恐怖を感じるものである。